準住居地域とは?プロが教える地域の特徴とメリット、デメリット

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これから準住居地域でマンションを建てようと思っているのであれば、まずはその特徴とメリット、デメリットについて調べておきましょう。

不動産選びで失敗しないためには、その不動産がどこにあるのか、そしてその地域の特性はどうなっているのかについて知ることが不可欠です。

もしも用途地域について知らずに土地を選ぶと、予期せぬデメリットに遭遇し、後悔するかもしれません。

特に準住居地域のような、癖が強い用途地域ほど、よく下調べをしておいた方が良いでしょうね。

準住居地域は、メリットもあればデメリットもある地域となります。

このメリット次第では、マンションを建てたいという方と相性が良い街になるかもしれません。

しかし相性が悪いと、土地選びで失敗することになりかねません。

今回は準住居地域とはどのような用途地域なのか、その特徴について解説します。

地域の特性を知ることで、失敗しない不動産選びができます。

準住居地域とは?

準住居地域とは、用途地域の種類の一つで、道路との調和とその保護を目指している地域となります。

用途地域というのは、その土地の建物に関するルールを定めたもので、建物を建てる際には用途地域の制限を守る必要があります。

もしも用途地域の制限がないと、その土地の景観を無視した建物が乱立する恐れがあります。

そうなると、そこに住む人の生活が脅かされるでしょうし、なにより都市の発展を阻害してしまいますよね。

用途地域の制限は、その都市を発展する上で必要不可欠なルールとなります。

準住居地域もそれは同じです。

準住居地域は、国道沿いや幹線道路沿いにある住宅街が指定されることが多く、このエリアでは道路沿いという特性を守るための様々な制限があります。

例えば、自動車社関連施設に関する規制が緩いなどの特徴があります。

このエリアならば、自動車教習所を建設できる他、ガソリンスタンドや自動車修理工場などが自動車関連の施設も建設が可能となります。

道路の沿道という地域である以上、自動車関連施設は必要不可欠な存在です。

そのため、その業務の利便性を図ることも、準住居地域の役割となります。

同時に、これらの自動車関連施設と、その地域に住む人達の住環境の調和と保護も、準住居地域の役割です。

自動車関連施設が建ちやすい地域だからといって、そこに住む人達の生活を乱すような建物は建てられないということです。

この地域に住宅を建てれば、自動車関連施設との調和がとれた街中で快適に暮らせることでしょう。

準住居地域にメリットはあるの?

道路沿いにある住宅街ということもあり、準住居地域は他とは異なる特徴を持つ地域です。

そんな準住居地域にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

準住居地域のメリットというと、主に生活の利便性がありますね。

道路と住宅街との調和を図っている街ということもあってか、このエリアには自動車関連施設が多く、自動車を保有する方にとっては生活しやすい街といえるでしょう。

さらに、準住居地域の建物に対する制限はとても緩く、中高層のマンションを建てやすいなどのメリットがありますね。

用途地域によってはマンションが建てられるといっても、厳しい高さ制限や容積率、建ぺい率の制限のせいで建てられないということがよくあります。

しかし、これらの制限が比較的緩い準住居地域であれば、中高層のマンションが建てやすいです。

同時に商業施設が建ちやすいエリアのため、刺激が欲しいという方や賑やかな生活がしたいという方ほど準住居地域との相性は良いでしょうね。

中高層のマンションが建ちやすいことに加え、自動車関連施設を筆頭に様々な商業施設もある準住居地域は便利な生活を求めている方にほどオススメです。

準住居地域のデメリットは?


準住居地域は制限が緩く、商業施設が多いため、便利で自由な生活を求めている方からするとメリットが多いです。

しかし、静かな生活を求めている方からすると、それらのメリットはデメリットに見えることでしょう。

商業施設が多いということは、その分だけ騒々しく、静けさが少ないです。

閑静な住宅街を求めているような方からすると、準住居地域は相性が悪いですね。

さらに、準住居地域の制限の緩さは、時に日照や風通しなどの住環境を侵害する要因となりかねません。

建物を建てた当初は日当たりの良い場所だったとしても、その後に隣地に建てられた建物のせいで日当たりが悪くなる恐れがあります。

もちろん、日照権をあからさまに侵害するような建物が建てられることはないでしょう。

準住居地域にも制限があるため、それなりに快適な住環境は確保されます。

ただ、閑静な住宅街のような、より快適さを追求したような平穏な街並みを期待することはまずできないでしょう。

利便性の高い街である反面、静寂な住環境は期待できず、騒々しいというデメリットがこの街にはあるということですね。

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特に、自動車の騒音には注意を払った方が良いでしょう。

道路沿いの地域のため、騒音が気になるという方とは相性が悪いです。

騒音をどうにかしたいと思うなら、地下室を作るなどの対策が求められるでしょう。

準住居地域にはどのような規制があるの?


準住居地域でマンションなどを建てる場合、その土地の規制を受けることになります。

準住居地域の規制にはどのようなものがあるのでしょうか?

準住居地域でマンションなどを建てる場合、建ぺい率や容積率、道路斜線制限、隣地斜線制限、北側斜線制限、絶対高さ制限などの規制はどうなっているのかについて調べておきましょう。

これらの制限をオーバーするような建物は建設できません。

マンションなどを建設する際には、これらの制限の範囲内で建てることになりますね。

ただし、制限といっても土地によって様々です。土地を購入する際には、どこまで高く、そして広い住宅が建てられるのかを必ず確認しておきましょう。

準住居地域の建ぺい率について

準住居地域の建ぺい率というと、50%から80%ほどとなります。

場所によっては建ぺい率が80%と高めに設定されていることがあります。

建ぺい率の比率が高いと、敷地面積を有効活用しやすいので、限られた土地を目一杯使用することができますね。

建ぺい率とは、敷地面積に対して建てられる建築面積の割合のことです。

例えば200平米の土地で建ぺい率が80%だと、建築できる面積は160平米となります。

この建ぺい率が50%だと、同じ200平米の土地でも、建設面積が100平米まで減ってしまいますね。

少しでも面積の広い建物を建てたいなら、建ぺい率が高い土地を選びましょう。

建ぺい率については下記の記事で詳しく解説をしています。

関連記事⇒建物の面積には限界がある?計算方法と建ぺい率とは何かをプロが解説

準住居地域の容積率について


準住居地域の容積率は、100%から500%ほどとなります。

土地の容積率が高ければ高いほど、背の高い中高層のマンションが建てやすいです。

容積率とは、その敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合のことです。

例えば、100平米の土地に対して容積率が500%の場合、建物の延べ床面積が500平米の範囲内であればいくらでも階層を増やせるということですね。

容積率500%のマンションというと、例えばそれぞれの階の面積が50%ずつの10階建てのマンションなどがあります。

容積率の上限が500%のような高い水準の土地ともなると、建ぺい率が50%でも中高層のマンションが建てられますね。

たとえ建ぺい率が低くても、容積率次第では中高層のマンションを建てることで空間を大きくすることが可能ということです。

そのため、土地を調べる際には建ぺい率だけでなく、容積率についても調べておきましょう。

容積率については下記の記事で詳しく解説をしています。

関連記事⇒容積率とは~家を建てる時に知っておかなければならない計算方法と注意点

準住居地域の絶対高さ制限について


準住居地域は、絶対高さ制限については特に指定されていません。

高度地区による制限など、一部の事例を除けば、絶対高さ制限についてはそれほど気にする必要はないでしょう。

絶対高さ制限は、主に低層住居専用地域などにある制限です。

このような低層住居向けのエリアでは、絶対高さ制限として10mから12mを超える高さの建物を制限されることがあります。

このような絶対高さ制限があるため、中高層のマンションを建てるなら、絶対高さ制限が緩和されている準住居地域のようなエリアがオススメとなります。

準住居地域に関するその他の制限

準住居地域には、他にも守るべき制限があります。

道路斜線制限の適用距離が20m、隣地斜線制限の立ち上がりは20mとそれぞれ制限されています。

ただし、北側斜線制限については特に制限がありません。

北側斜線制限とは、建物の北側隣地の日照を保護することを目的とした措置です。

この規制が準住居地域にはないため、他の規制が厳しい地域と比較すると準住居地域の規制は緩いです。

準住居地域の街並みについて

建ぺい率や容積率などの制限があるため、準住居地域では住環境が脅かされるような極端な建物が建つことはないです。

ここでマンションを建てれば、今後将来にわたって現在の居住に適した街並みが守られることでしょう。

道路沿いにある住宅街であるため、自動車で移動するには便利の良い街です。

さらに、建築可能な店舗が多いため、日常生活において退屈せずに済みます。

わざわざ遠出せずとも、ここにあるお店で用を足すことができるでしょうね。

建物に対する規制が緩いエリアでもあるため、これから中高層のマンションを建てたいという方は、ぜひ一度検討しておきたい場所です。

ただし、準住居地域は住居専用の地域というわけではありません。

住居以外の建物が建てられるように、制限が緩和されています。

厳しい制限がない分、秩序が失われやすいということですね。

どこよりも快適な暮らしを求めているのであれば、この点に注意を払いましょう。

様々な建物があるということは、その分だけ活気が満ちやすく、騒がしくなりやすいということです。

準住居地域は騒々しい街並みが好きだという方にはメリットの多い街ですが、静かさを好む方からするとデメリットの多い街となりますね。

準住居地域は、人によって向き不向きがハッキリしている癖の強い街なのです。

準住居地域で建設可能な建物


準住居地域で暮らすにあたり、どのようなお店があるのかはぜひともチェックしておきたいポイントです。

多種多様な店舗があれば、生活が便利になります。

その反対で、住宅ばかりでお店が近くにないと、生活が不便になりますね。

準住居地域は道路沿いの住宅街ということもあり、自動車関連施設は多いです。

自動車を所有するにあって不便はありません。では、他についてはどうなのでしょうか?

ここでは準住居地域で建設可能な建物について解説します。

準住居地域でも建設可能な建物の特徴


準住居地域では、住居用の建物、例えば戸建てやマンションを建てることができます。

マンションについては、絶対高さ制限がないため、中高層のマンションでも建てられます。

では他の分野についてはどうなのでしょうか?

準住居地域は、住居用の建物以外の建物が建てやすいエリアとなります。

ここで建てられる建物というと、小中学校や図書館、病院などの公共施設がまず建設可能です。

さらに、床面積が10,000㎡を超えるような大規模な建物を除き、店舗や飲食店が建てられます。

そのため、遠出をせずとも、外食やショッピングが可能となりますね。

娯楽施設も充実しており、パチンコやカラオケなどの遊戯施設も建設できます。

ホテルや旅館、ボーリング場などもあるため、ここは活気が満ちやすい街ですね。

そして、準住居地域の強みは自動車関連施設と調和していることです。

自動車車庫から営業用倉庫、自動車修理工場などの建設が認められています。

ガソリンスタンドもあるため、これから遠出をするという時であってもガソリンについての心配は無用でしょう。

他にも、環境の悪化の心配がない安全な工場が建設できます。

そのため、場所によっては工場が多いエリアもあります。

自動車関連施設が多いということもあってか、準住居地域には自動車ディーラー店が多いなどの特徴があります。

まさに自動車のための街ですね。

準住居地域で建設が認められない建物

準住居地域はそのエリアの性質上、確かに自動車関連施設や工場などが多い地域となります。

ただ、住居向けのエリアであることに違いはありません。

そのため、生活を乱す恐れのある建物の建設は認められていないです。

例えば、風俗店や環境悪化の恐れがある危険な工場の建設は認められません。

娯楽施設といっても、治安を乱すような建物の建設はできない地域ということですね。

ガソリンスタンドを除けば、危険な建物の建設は認められていないので、安全に暮らすことができます。

ただ、道路沿いのエリアであることに違いはありません。

車の通りが多いので、小さい子供がいる家庭は注意を払った方が良いでしょうね。

準住居地域の騒音について


準住居地域に住む場合、騒音はどの程度なのかは確認しておいた方が良いでしょう。

というのも、このエリアは車の通りが多いので、他の住居専用地域と比較すると、騒音の基準値が高いからです。

これが住居専用地域ならば、たとえ昼間であっても騒音の基準値は低いです。

しかし、準住居地域ともなると、昼間はどうしても高くなりますね。

ただし、夜については騒音の基準が低くなるため、安眠を妨害されるような心配はないでしょう。

その分、昼間の騒音はどの程度であるのかを確認しておいた方が良いです。

また、夜の騒音が心配ならば、そちらも確認しておきましょうね。

昼と夜でどのくらい騒音が違うのかを確認しておかないと、後々になって騒音に悩まされる心配があります。

騒音に悩まされたくないのであれば、夜と昼ではどのくらい違うのかを事前に調査しましょう。

騒音を調べておけば、後々になって騒音に悩まされることなく、快適に暮らせます。

準住居地域まとめ

中高層のマンションを建てる場合、絶対高さ制限の基準が緩い用途地域を選んだ方が良く、準住居地域はその点を満たしている地域です。

高さに対する制限が緩く、容積率の上限も高めな準住居地域ならば、中高層のマンションが建てやすいですね。

建物に対する規制についても、他と比較すると緩いため、より自分好みなマンションが建ちやすいです。

周囲の住環境についても、様々な建物が建設可能なエリアなので、便利な生活が送れます。

店舗の規制が少ないので、外食やショッピングに適したお店が多く、不便なくこの街で暮らせるでしょうね。

特に、自動車関連の施設が多いので、自動車を所有する方からすると都合が良いでしょう。

このように規制が比較的緩いエリアである準住居地域は、人によっては騒々しく感じる街でもありあす。

静けさよりも、生活の利便性を求める方向きの場所ですね。

道路沿いの住宅街のため、騒音については事前に確認しておきましょう。

デメリットさえ把握しておけば、準住居地域は様々なお店が建つ、利便性の高い住みやすい街です。

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