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不動産投資というと、初期コストこそ高いものの、まとまった収入が見込めるが投資です。
成功すれば普通に働く以上の収入を得られるだけに、興味がある方は多くいることでしょう。
ただ、不動産投資には空き室が発生すると稼げないなどのリスクがあります。
せっかくローンを組んで不動産投資を始めても、稼げないのでは意味がありません。そこで出番になるのがサブリース契約です。
サブリース契約ならば、確かに空き室が生じても一定の利益を得られます。
ただし、デメリットもあります。
サブリース契約を検討している方は、始める前にまずその仕組みと注意点をよく調べておきましょう。
今回はサブリース契約とは何か、メリットや仕組み、さらにはデメリットや注意点などを解説します。
もくじ
サブリース契約とは?その仕組みや問題点をプロが解説!
不動投資の勉強をすると、サブリース契約という単語に遭遇することがよくあります。
このサブリース契約とは一体何なのでしょうか?
サブリース契約とは、オーナーより一括で借り上げた不動産を入居者に転貸する契約のことで、オーナーが不動産を貸す相手は入居者ではなく、不動産会社などのサブリース会社になります。
これが一般的な賃貸契約の場合、オーナーが不動産を貸す相手は入居者となります。
入居者が支払う賃料などが、オーナーにとっての利益となりますね。
国土交通省も公式にサブリースの活用を期待している事からも注目度の高さがうかがえます。
国土交通省のHPには下記のように記されています。
賃貸住宅におけるサブリース事業とは、賃貸管理事業者が建物所有者(家主)等から建物を転貸目的にて賃借し、自らが転貸人となって入居者(転借人)に転貸するシステムによって行う賃貸管理事業です。
国土交通省では、平成19年3月に、サブリース事業の当事者間における紛争の未然防止を図るため、「サブリース住宅原賃貸借標準契約書」を作成しました。
本契約書の作成趣旨を御理解の上、建物を転貸目的に賃借する賃貸管理事業者及び建物所有者(家主)をはじめとする多くの人に積極的に活用されることを期待しています。
出典:『サブリース住宅原賃貸借標準契約書』について|国土交通省
サブリース契約では、不動産を貸す相手が入居者から不動産会社となります。
そのため、入居者の有無に関わらず、不動産会社から賃料を得ることができます。
空き室がなくても家賃を保証してもらえるなどのメリットがある一方で、得られる賃料は相場の8割前後になるなどのデメリットがあります。
他にも入居者との手続きを行う必要がなく、集金業務をする必要もないので、管理がしやすいなどの利点があります。
このようにメリットやデメリットのあるサブリース契約ですが、その具体的な仕組みはどうなっているのでしょうか?
サブリース契約の仕組み
不動産投資というと何かと手続きが面倒ですし、空き室などのリスクがあります。
しかし、不動産会社とサブリース契約を結べば、これらのデメリットやリスクから解放されるのですが、そもそもサブリース契約とはどのような仕組みになっているのでしょうか?
スポンサードリンクまずサブリース契約では、不動産のオーナーより、不動産会社などが物件を一括で借り上げます。
一括借り上げとは、不動産会社などの管理会社がオーナーより所有している不動産を借り上げることで、サブリースではこの借り上げた不動産を入居者などの第三者に貸すことになります。
わかりやすく言うと、サブリース契約とは又貸しのことですね。
不動産会社は、借りた不動産をさらに別の人に貸すことで、収入を得ることになります。
そのため、サブリース契約で保証される金額は、家賃の相場よりも安くなるものです。
不動産のオーナーは、賃料をサブリース契約を結んだ不動産会社より得ることになります。
そして、この不動産会社は、転貸した入居者より賃料を得ることになります。
この転貸した賃料の総額から、オーナーへ支払う賃料を引いて、残った金額が不動産会社の利益となります。
ただし、サブリース契約では、オーナーへ支払う賃料が固定されている一方で、入居者が減ると転貸で得られる収入が減るため、空き室が多くなると不動産会社の利益が減っていきます。
要するに、不動産会社側からすると収入が増減しやすいということですね。
その反対で、オーナーの収入は固定されているので、たとえ空き室が増えてもオーナーは安定した収入を得られます。
オーナーの契約相手は入居者ではなく、サブリース契約を結んだ不動産会社などの管理会社になるので、空き室が増えようが減ろうが関係ないということですね。
不動産のオーナーが入居者と直接契約をする必要はなく、オーナーはマンションやアパートの管理をしないで済みます。
管理を不動産会社に任せてしまえば、オーナーはまさに不動産を貸すだけで収入を得ることができるでしょう。
以上のように、不動産投資をするにあたってサブリース契約を結ぶと、契約の相手が入居者から不動産会社などの管理会社となります。
そのため、オーナー自らが不動産を管理する必要がなく、手間がありません。ただし、デメリットもあるので注意しましょう。
サブリースの相場と免責期間
サブリース契約では、借りた不動産を入居者に転貸することになります。
そのため、サブリース契約の相場は、実際の家賃相場よりも低めになります。
サブリース契約の相場の目安というと、実際の家賃相場の8割前後といったところです。
相場の85%を超えていれば良い方で、空き室リスクの高い物件ほどサブリースの料金は落ちていく傾向があります。
特に、入居者が見込めない立地条件の物件や、設備や建物が古い物件ともなると、空き室リスクが高い分、サブリースの料率も下がります。
では新築の物件ならばサブリースの料率は高くなるのかというと、必ずしもそうとは限りません。
というのも、新築のマンションやアパートの場合、竣工してから数ヶ月の間は賃料が免除される免責期間があるからです。
免責期間が設定されるかどうかは契約書次第となるため、必ずしも免責期間があるとは限りません。
ただ、契約書に免責期間が設定されると、その期間中は不動産会社からオーナーへ支払われるはずの賃料が発生しないので、オーナーの利益はありません。
なぜ免責期間があるのかといえば、竣工したばかりの物件にはまだ入居者がおらず、不動産会社の利益が見込めないからです。
そのため、竣工してから空き室が埋まるまでの期間の料金は免責にする免責期間が設けられているのですね。
この免責期間ですが、だいたい1ヶ月から3ヶ月ほどとなります。
免責期間が長い不動産会社とサブリース契約を結ぶと、たとえ料率が高くても、免責期間がある月日分だけ利益が減ってしまうので、新築のアパートやマンションといえども注意が必要です。
サブリース契約のメリット
これから不動産投資をするにあたって、あえてサブリース契約をするメリットとは一体何なのでしょうか?
サブリース契約のメリットというと、空き室や滞納のリスクを避けられるので家賃収入が安定する、入居者と個別に契約を結ぶ必要がないので手間がかからない、など。
まずサブリース契約の最大の利点といえば、家賃が保証されること。
不動産会社が一括で借り上げることで、オーナーは空き室のリスクや家賃の滞納などのトラブルに悩まされることなく、安定した収入を得られます。
ひいては、不動産投資をするにあたって組んだローンの返済にも悩まされないので、安心して不動産投資を始められます。
不動産投資というのは始めれば絶対に儲かるというものではありません。
空き室が多いと賃料収入が期待できず、初期コストすら回収できない恐れがあります。
もしも不動産投資に失敗すると、多額のローンを抱えることになるでしょう。
それに加え、空き室が多い一方で滞納をするような悪質な入居者が増えると、利益が入らず、ますます損することになります。
このような空き室や滞納のリスクを回避できるサブリース契約は、不動産投資のデメリットを解消してくれる役立つ契約となるでしょう。
この利点に加え、サブリース契約を結ぶとマンションやアパートの経営を管理会社に委託することができるので、オーナー自ら管理する手間が無くなります。
不動産投資というのは実はやってみると大変で、入居者一人ひとりに対して個別に契約をするなど、煩雑な業務が多いです。
クレームがあれば対応しなければならず、もしも滞納するような人がいれば家賃を払ってもらうように督促しなければなりません。
問題のあるような入居者がいると、そのトラブルに対応しなければならず、すべてを自分で管理するとなると非常に大変です。
これでは副業感覚で不動産投資などとてもできません。
しかし、管理会社に契約などの業務をすべて委託してしまえば、経営に必要な作業をすべて任せられるので、オーナー自らが何かをする手間がかからなくなります。
まさに副業感覚で不動産投資を始めたい方にほど、相性の良い契約ですね。
サブリース契約には他にも、契約相手が不動産会社だけになるので、確定申告が簡単になるなどのメリットがあります。
一般的な不動産投資の場合、入退去がある度に費用が発生し、それを計上しなければならないので確定申告が面倒です。
しかし、サブリースならば入退去などの業務を管理会社に一任できるので、収支の計算が簡単になります。
サブリース契約には不動産投資ならではのデメリットやリスクを解消できるというメリットがあります。
その反面、サブリース特有のデメリットもあるので、注意しましょう。
サブリース契約のデメリットと問題点
空き室や滞納のリスクを軽減できる、業務を委託できるので手間がない、などのメリットがあるサブリース契約ですが、デメリットもあります。
サブリース契約のデメリットというと、家賃を減額されるリスクがある、中途解約のリスクがある、管理会社が破綻するリスクがある、など。
まずサブリース契約では、契約相手が入居者ではなく、不動産会社などになります。
その関係で、様々なリスクが発生するので注意してください。
サブリース契約のメリットは、契約相手である不動産会社が家賃を保証することで、空き室の有無に関わらず固定収入を得られることにあります。
しかし、サブリース契約によっては、家賃の減額請求ができるケースがあるので気を付けてください。
もしもサブリース契約の契約書に家賃の増減を請求できるという旨が書かれていると、将来的に賃料を下げられるリスクがあります。
あくまで請求であるため、本当に賃料が減るかどうかは、その時の交渉次第となります。
ただ、減額請求ができる以上、サブリース契約だからといって、将来にわたって安定した収入が得られるとは限りません。
不動産会社も、利益があるからこそサブリース契約を結ぶのであって、利益が出ないのであればサブリース契約を結ぶ意義はありません。
利益が出ないのであれば家賃の減額を請求するでしょうし、場合によっては中途解約をすることもあるでしょう。
サブリース契約では、20年契約など、長期にわたって契約をすることが多いです。
ただし、長期契約を結んだからといって、本当に長期にわたって契約できるとは限らないのですね。
家賃の減額請求をしたものの、交渉の結果、減額ができないようであれば、そのまま中途解約をすることもあります。
中途解約をされると、もはや家賃収入が見込めなくなります。
では減額請求に応じれば安心かというと、それもまた違います。
たとえ減額請求に応じても、会社そのものが破綻してしまえば、収入も無くなってしまいます。
サブリース契約においてもっとも怖いリスクは、契約先の不動産会社が経営破綻することでしょう。
もしも不動産会社が破綻してしまうと、オーナーへの支払いが無くなるので、家賃収入は見込めません。
さらに破産管財人と交渉をしなければならず、面倒な手続きが増えます。
それでも、入居者がまだ残ってくれればまだ良いのですが、これをキッカケに入居者が勝手に退去するリスクがあります。
入居者からしてみれば、契約相手である不動産会社が破綻したわけですから、敷金が返還されない恐れが高く、再契約によって家賃が上がるリスクがあるだけに、早めに退去したいところです。
不動産会社の破綻によって生じるデメリットはとても大きいです。余計なリスクを防ぐためにも、サブリース契約は破綻のリスクが低い不動産会社と結びましょう。
以上のように、サブリース契約にはそれ特有のリスクがあります。
それに加え、サブリース契約だと入居者を選べず、家賃収入を最大化できないなどのデメリットがあります。
特に、入居者を多く募れるような人気物件の場合、サブリース契約を結ぶとかえって収入が減ってしまう恐れがあります。
そればかりか、入居者を選べないので、建物に傷をつけるような素行が良くない入居者を入れられるリスクがあるほどです。
サブリース契約で賃料収入を最大化できないばかりか、マナーの悪い入居者のせいで不動産が傷つけられ、建物の価値が下がってしまっては、かえって損をしてしまいます。
管理を委託できることがサブリース契約のメリットですが、自分で管理した方が儲かるというケースの場合だと、サブリース契約はかえってデメリットとなるでしょう。
サブリースで失敗しないコツ
サブリース契約にはメリットがある反面、デメリットもあります。このデメリットについて知らずにサブリース契約を結ぶと、せっかくの不動産投資も悪い結果で終わってしまうでしょう。
では、成功するためにはどうしたら良いのでしょうか?失敗しないコツはあるのでしょうか?
サブリース契約で成功するためには、自分自身で調べることが重要です。
不動産会社が提案する計画書は本当に正しいのか、この不動産は将来も安泰と言えるほどニーズがあるのか、そしてサブリース契約の相手である不動産は信用できるのか、など。調べられることはすべて調べておきましょう。
サブリース契約は、不動産投資はこれが初めてで、よくわからないという方にほどオススメです。
特に、利益の最大化よりも、安定した収入を望む方ほど、メリットがあります。
その反対で、安定化よりも利益の最大化を望む人や、既にアパートの管理経験がある人からすると、相性が悪いです。
特に、自分でアパート経営をしたい方からすると、サブリース契約はそれほどメリットのある契約ではありません。
サブリース契約ではこのように、人によって向き不向きがあります。
果たして自分はサブリース契約に向ているのか、それとも向かないのか、相性を知ることも失敗しないためのコツです。
そしてなにより重要なのは、契約相手です。
サブリース契約を結ぶ際には、実績のある業者なのか、今までトラブルを起こしたことは無いのか、家賃や保証料率、免責期間などの条件は良いのかなどを必ず確認してください。
条件が良くてもトラブルが多い業者や実績がない業者は信頼できません。
同様に、実績が豊富でも条件が悪い業者とはやはりサブリース契約を結ばない方が良いでしょう。
サブリース契約が上手くいくか否かは、どこと契約をするか、業者に依存するところがあります。契約をする前に、まずどのような業者なのかをよく調べましょう。
条件が良く、実績も豊富で、オーナーからの評判も良い不動産会社と契約を結ぶことが、サブリース契約で失敗しないコツとなります。
サブリース契約まとめ
今回はサブリース契約に関して、その仕組みやメリット、デメリットや注意点を解説しました。
サブリース契約には、家賃が保証される、業務から解放されるなどのメリットがあります。
他方で、家賃が減額される、中途解約される、会社が破綻する、などのリスクもあります。
サブリース契約といっても必ずしも成功するとは限りません。
不動産投資でサブリース契約を結ぶ際には、本当に信頼できる業者と契約しましょう。
確かにデメリットこそありますが、安定した利益を望むオーナーからすればサブリース契約はメリットの多い契約です。
信頼できる業者を見つけることができれば、サブリース契約は恩恵の多い契約となるでしょう。
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