PR
これから何十年にもわたって住み続ける住宅。長期にわたって暮らす以上、妥協はできません。
どうせ建てるなら、長く快適に暮らせるような、優良な住宅に住みたいですよね。
長期優良住宅は、そんな長きにわたって安心な暮らしをしたい方におすすめの住宅です。
ただ、一見すると良いことばかりに思える長期優良住宅ですが、デメリットや注意点などはないのでしょうか?
今回は長期優良住宅のメリットだけでなく、デメリットや注意点などを解説します。
また本文に入る前に、家づくりにおいて最も重要なことを伝えさせてください。
マイホームを建てたい!と考えたら、何よりも先に始めなければならないことがあります。
それは、「出来るだけ多くの住んでいる地域に対応している住宅メーカーの資料集めすること」です。
ここだけの話、家づくりで後悔している人のほとんどは、この「住宅メーカーの比較」を怠っていたというケースが非常に多いのです。
例えば、5,6社見ただけで住宅展示場で一目惚れした家に決めてしまったり、営業の人の話に流されてしまったり・・・。
ほとんどの人にとって家は一生に一度の大きな買い物。
後から、改築や建て直しをすることになり、何千万円もの損をしてしまう方も実際に存在します。
そんな失敗をしないためにも、事前に多くの住宅メーカーのカタログを集め1度は比較してみることが何よりもまず最初にやるべきことなのです。
「でも数多くある住宅メーカーからカタログを取り寄せるなんて、時間もかかるし面倒くさい」
ほとんどの人がそう思うでしょう。
そこでぜひ活用してほしいのが、SUUMOのカタログ一括請求サービスとNTTデータグループが運営する家づくりのとびら。
マイホームの建設予定地を入力するだけで、そのエリア対応の住宅メーカーのカタログをスマホから簡単に取り寄せることが出来ます。
SUUMOでは工務店を中心に、家づくりのとびらはハウスメーカー中心に無料で資料を取り寄せられます。
「予算的にハウスメーカーは厳しい。。。」
「絶対に知名度のある会社がいい!」
このように先入観を持つのではなく、まずは必ず1度出来るだけ多くの住宅メーカーに目を通して下さい。
最初は比較対象じゃなかった会社や、名前も知らなかった会社が実は自分たちにとってはベストな住宅メーカーだったという方は非常に多いです。
後から取り返しのつかない後悔をしないよう、面倒くさがらず資料を取り寄せてしまうことをおすすめします。
それでは解説を進めていきます。参考にして下さい!
もくじ
長期優良住宅とは~補助金の申請方法や基準をプロが解説
長期優良住宅とは、その名前の通り長期にわたって優良な状態を保てる住宅のことで、一定の基準をクリアしている住宅だけが長期優良住宅の認定を受けられます。
2009年6月に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が国土交通省から施行されて以降、長期優良住宅の認定を受けられるようになりました。
その特徴は、長期にわたって住宅の状態を良好なまま維持できる事に加え、管理やメンテナンスがしやすいことにあります。
住宅というのは今だけ状態が良ければ大丈夫というものではありません。
何十年と良好な状態を維持できて、はじめて良い物件と言えるでしょう。
長期優良住宅では、建てた当初の質だけでなく、今後のメンテナンスのやりやすさなども評価の対象となります。
要するに、何十年にもわたって付き合えるような住宅でないと長期優良住宅にはなれないということですね。
長期優良住宅の認定基準
長期優良住宅の認定を受けるためには、様々な基準をクリアしなければなりません。
その認定基準というと、劣化対策や耐震性、メンテナンスやリフォームの容易さ、バリアフリー対策、省エネルギー対策、居住環境、住戸面積、など。
まず劣化対策についてですが、やはり長期優良住宅の認定を受ける以上、これは外せないポイントでしょう。
住宅というのは鉄筋なら鉄筋で、木造なら木造で、それぞれに劣化対策が必要になります。
長期優良住宅の場合、構造躯体の使用継続期間が少なくとも100年以上は必要となるでしょう。
次に耐震性についてですが、日本は地震が多い国です。
一回の地震に耐えれても、二回目の地震に耐えられないのでは意味がありません。
継続しての利用ができるように、地震での損小を軽減できる措置などが長期優良住宅には求められます。
いくら住宅の構造躯体の耐久性が100年以上だとしても、内装や設備まで100年維持できるとは限りません。
長期優良住宅の認定を受けるためには、正装や点検、補修などのメンテナンスが容易に行えるための措置が必要となります。
同様に、居住者の生活に合わせて間取りを変更できるように、リフォームのし易さも長期優良住宅には求められます。
高齢化が進んでいる昨今、高齢者と一緒に住むこともあるでしょう。
スポンサードリンクたとえ現在はそうでなくても、何十年も暮らしていればいずれは自分自身が高齢になります。
そのような時のために、長期優良住宅にはバリアフリー性も求められます。
具体的には、バリアフリーの改修にも対応できるようなスペースを確保しなければならないなどの条件があります。
さらに、断熱性などの省エネルギー対策も長期優良住宅には求められます。
長期優良住宅に求められる条件は、住宅の耐久性や設備だけではありません。
周囲は良好な環境なのか、良好な居住水準を確保できるだけの面積はあるのかなど、居住環境や住戸面積なども条件となります。
他にも、将来を見据えて定期的に点検や補修をするための計画があるのかなど、維持保全計画の有無なども条件になります。
長期優良住宅は、ただ長く住めるだけの住宅ではないということですね。
たとえ100年住める住宅でも、良好な生活を送れないのでは、長期優良住宅の認定は受けられません。
長期にわたって良好な環境を維持できる住宅だけが、長期優良住宅となれるのです。
長期優良住宅のメリットを分かりやすく解説!
長期優良住宅のメリットというと、他の住宅と比べて長く住めるという利点がまず思い浮かぶのですが、それ以外には無いのでしょうか?
実は長期優良住宅には様々な利点があります。
例えば、所得税や登録免許税、不動産取得税、固定資産税などの様々な税金が軽減されるという利点があります。
まず所得税についてですが、住宅ローン控除を利用する時、長期優良住宅ならば10年間で最大5,000万円まで控除の対象になります。
住宅ローン減税は一般の住宅でも受けられますが、一般の住宅の場合ですと最大控除額が10年で4,000万円と、長期優良住宅と比べて1,000万円も低いです。
住宅ローン減税の効果を最大限活用しようと考えているのであれば、長期優良住宅の方が節税になるでしょう。
所得控除できる金額が高くなると、住宅ローン減税の控除の枠が余ってしまうのではないのかと不安に思う方もいるでしょう。
もしも控除の枠が余ったとしても、その余った分は住民税に充てることができるので安心です。
要するに、長期優良住宅で住宅ローン減税の制度を最大限に活用すると、所得税だけでなく、住民税も大幅に節税できるということですね。
ただし、住民税も節税できるかどうかは利用者の年収や住宅ローンの金額によって異なるので、事前に計算しておきましょう。
長期優良住宅の場合、住宅ローンを利用せずとも所得税を節税できる方法があります。
それが、投資型減税です。
参考⇒投資型減税|すまい給付金
投資型減税の制度を利用すると、住宅ローンの借り入れに関係なく所得税を節税できます。
この制度を利用できる住宅は、長期優良住宅と低炭素住宅だけなのですね。
ただし、この制度は一回しか受けられないので、注意しましょう。
住宅ローン減税や投資型減税などの制度を利用することで、長期優良住宅の買い手は一般の住宅の買い手よりも多く所得税を節税できます。
さらに、所有権の移転登記や保存登記などの登録免許税も、長期優良住宅ならば軽減されます。
例えば、所有権保存登記の場合、一般住宅だと税率が0.15%ですが、長期優良住宅だと0.1%まで優遇されます。
他にも、不動産取得税が長期優良住宅だと1,300万円まで控除されます。
これが一般の住宅の場合、控除される額は1,200万円までとなるため、長期優良住宅の方がやはりお得ですね。
固定資産税についても、長期優良住宅ならば減額措置の適用期間が5年と長いです。
これが一般住宅の場合、3年間しか適用されないので、長期優良住宅の方が2年も長く固定資産税を減額できます。
以上のように、長期優良住宅だと一般住宅と比べ、税制面での優遇措置が多いです。
特に、住宅ローン減税の効果がもっとも大きいでしょう。
普段より所得税が高くて悩んでいるという方ほど、住宅ローン控除の恩恵を多く受けられる長期優良住宅はオススメですね。
住宅ローン減税の計算方法
住宅ローン減税を利用する場合、果たしてどのくらい減税ができるのでしょうか?
長期優良住宅の場合、年間で50万円、10年で最大5,000万円まで減税できます。
ただし、住宅ローンの残高次第では、必ずしも控除額を最大額にできるとは限りません。
住宅ローン減税において控除できる金額の計算方法は、年末の借入残高の1%となります。
仮に年末のローンの借入残高が3,000万円ならば、その1%である30万円が控除される金額となりますね。
例えば所得税が20万円とした場合、控除される金額が30万円だと10万円の余りが出ます。
この余った控除枠を、住民税に充てることができるので、たとえ所得税で賄えなくても住民税に充てることで税金を節税することができます。
ただし、30万円しか控除されないとなると、長期優良住宅を購入するメリットが無くなってしまいます。
長期優良住宅の利点である年間50万円の控除を受けるためには、年末のローンの残高の1%の額が常に50万円を上回るようにしなければなりません。
要するに、最低でも5,000万円以上のローンを組まないと、年間50万円の控除は受けられないということですね。
ただし、一般住宅の場合、年間の最大控除額は40万円なので、年末の住宅ローンの残高が4,000万円以上になるならば長期優良住宅の方が節税効果は大きいです。
以上のように、長期優良住宅といっても、ローンの残高によっては住宅ローン減税の効果を活かしきれない可能性があるので注意しましょう。
住宅ローンの最適な組み方については下記の記事で詳しく解説をしています。
関連記事⇒住宅ローンはいくらくらい借りられる?簡単シュミレーション3ステップ
長期優良住宅にはデメリットもある?
長期優良住宅は、一見するとメリットの多い住宅です。
今後何十年にもわたって良好な生活を送れる上に、税制面でも有利なため、一般の住宅よりも魅力的に見えるでしょう。
しかし、まったくデメリットがないわけではありません。
長期優良住宅にもデメリットもあります。長期優良住宅を建てる際には、必ずデメリットにも注意しましょう。
長期優良住宅のデメリットというと、申請するのに時間とコストがかかる、長期優良住宅を建てられる業者を探さないといけない、建築費用が高い、建築後もメンテナンスでお金がかかる、など。
まず長期優良住宅の認定を受けるためには、申請をしなければなりません。
この申請に対してお金がかかります。さらに、申請し、認定を受けるまでに時間がかかります。
申請にかかる日数というと、だいたい1ヶ月ほどとなります。
申請期間が長い分、新築の完成が遅れてしまうでしょう。
それに加え、申請のための手数料として数万円ほどのコストがかかります。
このコストに加え、建設会社への費用として、数十万円もの費用がかかるため、結果的に一般住宅よりもコストが上がります。
さらに、長期優良住宅を建てるためには、それを建てられるハウスメーカーや工務店を探さなければなりません。
ハウスメーカーや工務店選びは下記の記事で詳しく解説をしています。
関連記事⇒ハウスメーカーランキング2019【完全保存版】建築士がおすすめする39社
長期優良住宅を建てるとなると、それなりの実績や経験が必要です。
経験の浅い施工会社に依頼をすると、後々になってトラブルに遭いやすいです。
問題なく長期優良住宅を建てるためにも、実績が豊富な施工会社に依頼をしましょう。
この実績豊富な施工会社を探すというのが意外と面倒で、手間になりやすいというのが長期優良住宅ならではのデメリットなのですね。
長期優良住宅は一般の住宅と比べて、性能が高いです。
その分、面倒な手続きが多く、コストも高いです。
言い方を変えれば、コストが高い分、良い家が建つということなので、必ずしもコストの高さは悪いことばかりではありません。
ただ、できるだけ早く、そして安く家に住みたいと考えている方からすると、長期優良住宅は相性が悪いでしょう。
これらのデメリットに加え、長期優良住宅では完成後も定期的にメンテナンスや補修をしないといけないというデメリットがあります。
たとえ長期優良住宅といえど、メンテナンスをしないと長期にわたって良好な状態を維持できません。
継続的にメンテナンスや補修を行わないといけないのですが、このメンテナンスにもやはりお金はかかります。
長期優良住宅は、確かに省エネ対策ができているので、光熱費などのランニングコストは安く済むでしょう。
その代わり、メンテ代でお金がかかるので、結果的にランニングコストが上がってしまう恐れがあるのですね。
確かに税金は安くなるかもしれませんが、他の面でお金がかかるという課題を長期優良住宅は抱えています。
一戸建て住宅の維持費に関しては下記の記事で詳しく解説をしています。
関連記事⇒一戸建て住宅の維持費用はいくら?マンションとの違いと修繕費が必要な設備
長期優良住宅の注意点と問題点
長期優良住宅の認定を受けることで、確かにこの住宅は長期にわたって良好な生活を送れる住宅だと判断することができます。
しかし、それは本当なのでしょうか?
というのも、長期優良住宅の認定を受けているからといって、必ずしも欠陥がないとは言い切れないからです。
なにしろ長期優良住宅の認定において、検査などは行いません。
住宅の技術的な審査などは書類審査だけであり、実際に現場を見て審査をしているわけではないということですね。
そのため、着工後の住宅に欠陥があったとしても、長期優良住宅の審査ではそれを見抜くことは出来ません。
長期優良住宅は施工品質を保証するものではないということですね。
本当に安心な住宅に住みたいのであれば、着工後は着工後で第三者の専門家に住宅の検査を依頼する必要があります。
着工後の住宅の検査について
長期優良住宅だからといって、施工品質まで高いとは限りません。
場合によっては、欠陥のある長期優良住宅が建つこともあります。
そのような事態を防ぐためにも、施工後はプロの専門家に検査を依頼すべきなのですが、果たしてこのような検査については誰に依頼するのが正解なのでしょうか?
施工後の検査を依頼するなら、ホームインスペクションができる建築士に検査を依頼すると良いでしょう。
プロの建築士に住宅診断を依頼することで、素人目では判断がつかないような住宅の欠陥を発見することができます。
施工後に住宅診断をし、欠陥や不具合の有無を確認する、ここまでしてはじめて施工品質の高い長期優良住宅が建てられます。
長期優良住宅を建てる際には、最後まで妥協せずに付き合っていきましょう。
確かに手間やコストがかかりますが、一旦完成すれば今後何十年にもわたって安心な暮らしを送れます。
ホームインスペクションについては下記の記事で詳しく解説をしています。
関連記事⇒ホームインスペクターとはどんな資格?ホームインスペクションのメリットを不動産のプロが解説
長期優良住宅まとめ
長期優良住宅の認定を受けた住宅ならば、今後何十年にもわたり、良好な環境の中で生活できるでしょう。
長期優良住宅の利点は、長期にわたって快適な生活を送れる事だけではありません。
税制面でも様々な優遇を受けられるので、所得税が高い方ほどメリットがあります。
ただし、長期優良住宅には完成までに時間とお金がかかるというデメリットがあります。
完成後もメンテナンスを定期的に行わなければならず、ランニングコストがかかってしまうのですね。
それに加え、着工後も第三者による検査が必要です。
建築士に住宅診断を依頼しておかないと、欠陥のある住宅が建ちかねません。
確かに手間とコストがかかりますが、いざ完成すれば一般の住宅よりも長きにわたって快適に暮らせる住宅となります。
時間とお金がかかりますが、その分だけ良い家が建つ、それが長期優良住宅の特徴です。
コメントを残す