中古マンションを購入する際の9つの注意点を不動産のプロが解説!

新築マンションの価格が高騰している現在、中古マンションに人気が集まっています。
新築に比べて値段が安い、立地が良い、自分好みにリフォームができるなどの理由で、中古マンションを購入する方が増えています。

では中古マンションを購入する際に、どのようなことに注意をするべきなのか、詳しく解説をしてまいります。

1.マンションの管理形態・方式

マンションによって管理形態や管理方式が違いますので、物件資料などを見て確認をすることが大切です。

管理形態

・全部委託
マンションの管理にかかわる全ての業務を管理業者に委任する方式です。

マンション管理業者は国土交通省のマンション管理業者登録簿の登録を受けており、豊富な経験とノウハウを持っています。
管理業者に任せることで円滑な管理運営を行うことができ、管理組合の負担を減らすことができます。

ただし、管理費が高くなる、管理が任せきりになり組合員の危機管理意識が希薄になるなどのデメリットもあります。

・一部委託
管理組合が自らできる範囲の業務を管理組合で行い、その他の専門的な業務を管理業者に任せる方式です。

全部委託よりも費用が安くすむメリットがあります。
管理組合がマンションの管理運営に参加意識を持つことができる反面、負担が増えることになります。

そのため、管理業者に任せる業務内容をよく考えて運営する必要があります。

・自主管理
すべての管理業務を管理組合で行う方式です。

費用は一番安くすみますが、高い専門知識と管理運営能力が必要になるため、かなりハードルの高い管理方式になります。

理事会のメンバーが中心になって運営を行いますが、きちんとしたチェック機能が働いていないと、適切な資金管理や長期修繕計画が立てられない可能性があります。

<管理方式>

・常駐 マンション内に管理人が住み込んで対応する方式です。

・日勤 決められた曜日・時間に、管理人が勤務をして対応する方式です。日曜日が休み、時間は9時から17時までといった勤務体系になります。

・巡回 週に2~3回、または午前中、午後からなど、曜日と時間を区切って管理人が巡回する方式です。

2.管理費、修繕積立金の額

マンションを購入すると毎月必ず決められた日に、管理組合に管理費と修繕積立金を支払わなければなりません。
家計にも影響してきますので、きちんと確認を行いましょう。

主な内容は以下の通りです。

・管理費


管理費はマンションの共用部分の維持管理に必要な経費になります。

具体的には、管理会社の委託手数料、管理人の人件費、エレベーターや消防設備の保守点検費用、給水ポンプの清掃費用、共用部の水道代、電気代、火災保険料などに使われます。

・修繕積立金

将来、建物の修繕に必要になる費用を積み立てるお金です。
外壁の塗装や補修、共用部分の修繕などに使用されます。

修繕積立金は新築時に作成された長期修繕計画に基づいて算出されています。
修繕の実施や積立金の管理運営は管理組合、もしくは委託された管理会社が行うことになります。

管理費や修繕積立金の額は、マンションによってそれぞれ異なります。
マンションの管理会社や管理形態に変更があった場合、管理費の金額が変わることがあります。

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また、築年数が古くなっていくに従って、修繕積立金が高くなっていきますので注意してください。

3. 資金計画

中古マンションを購入するために、住宅ローンを組む方が多いと思います。

毎月のローンの返済以外にも管理費・修繕積立金・駐車場代などや、土地・建物の固定資産税もかかってきます。
あまり無理をせずに、余裕をもった支払い計画を立ててください。

4.物件のチェック

実際にマンションの見学をするときに、確認して欲しいポイントをあげていきます。

・マンション全体


まず、マンション全体を見まわしてください。
外壁にヒビ割れやサビ、欠損がないかを確認してください。

その他に防犯対策はきちんとできているか、生活に影響を与えるような建物・施設が周囲にないかなどもチェックしてください。

管理人がいる場合は、管理人さんに話かけてみて仕事ぶりや人柄などをこっそりチェックしてみてください。

・共用部分

マンションの共用部分のチェック項目をあげます。

・エントランスは綺麗に清掃されているか
・集合ポストに郵便物がたまっていないか
・掲示板はきちんと管理されているか
・駐輪場に置いてある自転車がきちんと整理されているか
・ゴミ置き場に大量のごみが放置されていないか
・共用廊下にゴミや荷物が放置されていないか
・エレベーターはきちんと清掃、管理がされているか

などをチェックしてください。
きちんとした管理がされていないマンションの購入は控えた方が良いでしょう。

・専有部分

まず部屋に入ったときに、部屋の明るさ・におい・天井の高さなどをチェックしてください。
次に玄関ドアと各居室の窓を確認して、開閉がしにくかったり、詰まるような感じがある場合は、建物が傾いている可能性があります。

次にバルコニーの状態を見てください。日当たりの状況、ヒビ割れなどの不具合がないかをチェックしてください。窓を開けて風の通り具合もチェックしてください。

床の状態は目視で確認をしたり、スリッパを履かずに自分の足で歩いてチェックしてみてください。
傾きや床鳴り、へこみなどが確認できます。

・設備

次にチェックしたいのが水回りです。
キッチン、トイレ、洗面台の給排水、各水栓などを入念に調べてみてください。
あまりにも劣化がすすんでいる場合は、購入後に修理や交換が必要になります。

また、ロータンクと温水洗浄便座が一体型になっているトイレには注意が必要です。
一体型のトイレは温水洗浄便座のみの交換ができず、本体ごとの交換になり費用が高くつきます。

「ノズルから少し水漏れしているだけなので大丈夫」と思っていても、古いトイレの部品は在庫がない可能性が高く、結局本体ごと交換をする羽目になります。

システムキッチンのガスコンロも同様で、例えバーナーが1つだけ故障しても、古いコンロの部品は取り扱っていないので、耐用年数を考慮して本体ごとの交換をすすめられます。

またお湯を沸かす給湯器の場合も同様で、寿命はおおよそ10年程だと言われています。
実際に10年過ぎても作動している給湯器もありますが、もし不具合が出た場合には、修理はできません。

トイレやガスコンロの場合と同じく、10年以上前の給湯器の部品を、メーカー自体が保管していないからです。もし修理ができたとしても、また壊れる可能性があるため、新品への交換をすすめられます。
契約前に必ず設備の状態を確認するようにしてください。

・結露

鉄筋コンクリートの場合、木造住宅よりも気密性が高いため、冬場になると室内に湿気がたまり、結露が発生することがあります。

リフォームをしていると確認ができませんが、日当たりが悪い部屋の壁に、黒カビが発生することがあります。

もしクローゼットなどの収納があれば、開けてみて湿気の状態をチェックしてみてください。
結露がひどい場合、室内の環境に影響を及ぼしますので、所有者に結露の状況を聞いてみると良いでしょう。

・エアコン

マンションにエアコンを取り付ける場合、各居室の壁にエアコンの配管を出すための穴が開いているか、室外機を置くスペースがあるか。

また、エアコン本体を取り付けるスペースは十分か、電源用のコンセントがあるかなども確認してください。

マンションによってはエアコン用の穴が開いておらず、穴を開けたくても管理規約で禁止されている場合があります。その場合、窓付のエアコンなどで対応しなければならないので注意してください。

・その他


機械式駐車場
敷地面積が限られている都会などに多く採用されている駐車場方式ですが、維持費やメンテナンスにかなりの費用を要します。
とくに屋根がない場合は、チェーンやパレットの劣化が早くなり、度々メンテナンスを行う必要があります。

修繕積立金の回収がうまくいっていないマンションだと、改修費用が捻出できず、機械式駐車場の廃止や修繕積立金の値上げなども考えられます。

5.売却理由を確認する

個人情報保護の観点から、所有者の個人情報を教えてもらうことはできません。
しかし、購入を決めるために必要な事項については、不動産会社を通じて所有者に問い合わせてもらいましょう。

特にマンションの売却理由を聞きたい方が多いのが実情です。
もし住民同士のトラブルやマンションの管理に問題があって売却を決めた場合は、よく考える必要があります。

また、契約時に物件状況報告書(告知書)と付帯設備一覧表を売主から受け取ることになります。
売主が土地や建物に不具合や欠陥があることを知っていた場合、物件状況確認書に記載をして買主に告知しなければなりません。

売主が知っていたにもかかわらず、買主に告知しなかった場合は、契約解除や損害賠償責任を負うことになります。契約の際に告知書の確認をしてください。
付帯設備一覧表には引き渡す設備の一覧と故障や不具合がある場合の内容を記載することになっています。

6.耐震基準の確認

購入を検討しているマンションが「旧耐震」か「新耐震」かによって資産価値が変わってきます。
旧耐震は震度5強程度の地震を想定したものに対し、新耐震は震度6強から7の地震を想定して建築されています。

確認方法としては、マンションの建築確認通知書または検査済証に記載された建築確認書の交付年月日が、昭和56年5月31日以前の場合、旧耐震基準で建てられたマンションになります。

ただし、中古マンション物件情報には建築年の記載はあっても、建築確認申請が受理された年月日の記載はありません。
マンションの工期は通常1年から2年はかかるため、昭和58年5月31日以前の建物については、耐震基準の確認を行った方が良いでしょう。

旧耐震の場合でも強度が高いマンションはあり、価格も安くなるのでお買い得感がありますが、住宅ローン控除が使えない、不動産取得税や登録免許税の優遇制度が使えないデメリットがあります。
なお、旧耐震の建物の場合、耐震診断の実施の有無が重要事項説明書の記載事項になっています。

7.管理費・修繕積立金の状況


売買契約に先立って、不動産会社から重要事項説明を受けることになります。

重要事項説明書には、これまでマンションで積み立てた修繕積立金の総額が記載されます。
また修繕積立金や管理費の全体の滞納額も記載されます。
滞納額が多い場合は管理が行き届かなくなる、将来必要な修繕費が足りなくなり修繕が先送りされるなどのリスクが考えられます。

また、売主に管理費、修繕積立金の滞納があれば、その額も記載されます。
もし滞納がある場合、引き渡しまでに支払いをしなければ、買主に支払い義務が引き継がれてしまいます。
滞納額が多い場合は購入を控えた方が良いでしょう。

8.管理規約の確認

マンションごとに管理規約が定められており、マンションの住人は管理規約を遵守する義務があります。

例えば用途の制限(住宅以外の使用不可)、リフォームの際の制限、ペット飼育の可否、楽器の使用の制限などがあります。重要事項説明時に不動産会社からの説明がありますので、疑問に思ったことは必ず聞くようにしましょう。

9.その他の注意点

よくある例として、売買契約時に正常に作動していた設備が、購入後すぐに故障した場合です。

この場合は通常、売主に補修・修繕義務がありますが、売買契約書(付帯設備表)に設備の不具合の記載がある場合は、買主が補修しなければなりませんので、注意してください。

一番良い方法は、引き渡し時に売主や不動産業者と一緒に立ち合いを行うことです。実際にその場で使ってみて設備の動作確認を行った方が良いでしょう。
小さな水漏れでも修繕費用が高額になる場合もありますので、きちんとチェックを行ってください。

まとめ


中古マンションを購入するにあたり、いくつかの注意点を書きました。

物件を選ぶうえで一番大事なことは、きちんとした調査が実行されているかです。
特に不動産業者の調査能力が大きなウェイトを占めます。

新築とは違い、中古マンションは経年劣化が存在するため、多少の不具合はつきものです。

しかし、居住をするうえであきらかに支障をきたすような欠陥がある場合は、後々のトラブルにつながりますので、良く確認をした上で契約を行ってください。

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