住宅ローンの条件変更とは?借り換えとの違いや条件変更の流れ、注意点について

住宅ローンは、返済期間途中に当初契約した内容を変更できることはご存知ですか。

「条件変更」と呼ばれ、返済に余裕がある方も余裕がない方も、返済額の増減や返済期間の延長・短縮、ボーナス払いの見直しなど、条件の変更が可能です。

万が一の際にも便利な条件変更ですが、意外に知っている人は少ないもの。

そこで今回は、条件変更の内容や特徴、流れや注意点などについて紹介しています。

この記事をご覧いただくことで、返済額や返済方法を変えたいときの選択肢が広がるため、参考にしてください。

住宅ローンの条件変更とは

住宅ローンの「条件変更」とは、その名の通り、ローン返済期間途中に金利等の条件を変更することです。

借入れ当初と異なる条件が適用されることで、金利タイプや毎月の返済額、返済期間などが変わり返済がラクになります。

「返済額に余裕があるため、毎月の返済額を増やしたい」

として条件変更をするケースよりも、

「収入が減ってしまい、返済が厳しいため毎月の返済額を減らしたい」

「子供2人の教育費が重なりボーナス払いが難しいため、すべて毎月払いに変更したい」
「少しでも金利を低くして、返済額を減らしたい」

など、とにかく返済額を減らしたくて条件変更をするケースが多いです。

借り換えや繰り上げ返済とは違う

「返済額を減らす」という意味では、借り換えや繰り上げ返済などもあります。

借り換えは、現在利用している金融機関から別の金融機関の住宅ローンに借り換えすることです。

金利が低い他社の住宅ローンに変更することで、住宅ローン返済額を減らせます。

繰り上げ返済は、毎月の返済額とは別に、100万円などまとまったお金を返済に充てることです。

返済期間を短くする期間短縮型と返済額を減らす返済額軽減型があり、好きな方を選択できます。

借り換え、繰り上げ返済、条件変更と、それぞれで細かい違いはたくさんありますが、大きな部分では、お金がかかるか・かからないか、現在利用している住宅ローンか・他行の住宅ローンかが違ってきます。

・借り換え  :お金(手数料)がかかり、他行へ切り替えてラクにする方法
・繰り上げ返済:お金(繰り上げ)がかかり、現在の住宅ローン返済をラクにする方法
・条件変更  :お金(手数料)をかけず、現在の住宅ローン返済をラクにする方法

返済条件変更の種類

どのような条件に変更できるかは、利用している金融機関によっても異なります。

以下は、主な条件変更の種類です。

・元金返済の一時的な停止
・金利の変更
・返済額の増額や減額
・返済期間の延長・短縮
・金利タイプの変更
・ボーナス払いの返済月変更
・ボーナス払いをなくし毎月返済のみへ変更

このように、いろいろなパターンがあるため、返済に余裕がある人も余裕がない人も、状況に応じて最適な返済額や返済方法に変更できる可能性があります。

住宅ローンの借り換えと比較した場合


住宅ローンの条件変更は「金利を下げて返済をラクにする」という目的は借り換えと同じですが、借り換えよりも手続きが簡単で、費用も安く、スピーディーというメリットがあります。

ここでは、借り換えと比較した際の3つのメリットについて見ていきましょう。

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1.条件変更の方が手続きが簡単


住宅ローンの借り換えと比較した場合、条件変更の方が手続きが簡単です。

借り換えの場合、住民票など多くの書類を集めたり煩雑な手続きが必要となりますが、条件変更の場合は面倒な手続きはほとんどありません。

仕事やプライベートが忙しい中で、多くの書類を集めたり作成することは大きな心理的負担になってしまうもの。

条件変更であれば、借り換えよりも手続きがラクなので、忙しい人でも安心です。

2.条件変更の方が手続き費用が安い

条件変更は、借り換えと比べると手続き費用が安いのも特徴です。

借り換えの場合は諸費用が30万円〜100万円程度かかりますが、条件変更の場合は数千円〜数万円の手数料で済みます。

たとえば、三菱UFJ銀行の住宅ローンの条件変更手数料は以下のとおりです。

●金利タイプを変動タイプから固定特約タイプに変更する場合
10,800円(税込、インターネット申し込みは無料)

●返済期間を変更する場合
5,400円(税込)
※別途保証会社手数料3,240円(税込)必要です。
※保証会社手数料は、戻し保証料の範囲内で差し引かれます。

金融機関によって手数料は異なりますが、いずれも大きな負担ではありません。

3.条件変更の方が手続きが早い

借り換えの場合は、さまざまな書類の準備や作成、申し込みや契約により、手続きにある程度の時間を要します。

しかし、条件変更であれば、スピーディーに手続きを終えてすぐに変更内容でローン返済を始めることが可能です。

住宅金融支援機構「フラット35」の条件変更は3つ

住宅ローンの条件変更の内容は金融機関によって異なります。

条件変更は、民間の住宅ローンだけでなく、住宅金融支援機構のフラット35でも可能です。

ただし、フラット35の場合は、「余裕がある人向け」ではなく、さまざまな理由で返済が困難になっている人を対象としています。

ここでは、住宅金融支援機構フラット35の以下3つの条件変更内容について見ていきましょう。

1.返済期間の延長
2.一定期間、返済額を減らす
3.ボーナス返済の見直し

それでは、1つ目の条件変更内容から紹介します。

1.返済期間の延長


フラット35の条件変更の1つ目は、返済期間の延長です。

「病気になって収入が激減し、返済が大変」「リストラにあって返済が厳しい」など、経済事情や病気などで収入が減り、住宅ローン返済が厳しくなった場合は、返済特例として返済期間の延長が可能です。

返済期間を長くすることで、毎月の返済額を軽減できます。

ただし、毎月の返済額は減るものの返済期間が長くなるため、総返済額は増加します。

また、返済特例の対象となるのは、以下3つのすべての項目があてはまる方です。

【1】離職や病気などの事情で返済が困難となっている方

【2】以下の収入基準のいずれかを満たす方
1.年収が住宅金融支援機構への年間総返済額の4倍以下
2.月収が世帯人数×64,000円以下
3.住宅ローンの返済負担率が以下の率を超え、収入減少割合が20%以上の方

300万円未満:30%
300万円以上400万円未満:35%
400万円以上700万円未満:40%
700万円以上:45%

【3】返済方法の変更によって今後の返済を継続できる方

これらの条件はありますが、あてはまる場合は返済期間が延長され、毎月の住宅ローン返済額がラクになります。

条件変更にあたり、手数料もかかりません。

2.一定期間、返済額を減らす

さまざまな事情でしばらくの間、返済額を減らすことも可能です。

住宅金融支援機構に相談をした期間内において、毎月の住宅ローン返済額を減らすことができます。

ただし、一定期間は返済額が減るものの、減額期間終了後の毎月返済額、そして総返済額は増えるため注意が必要です。

返済期間の延長同様、条件返済にあたり手数料はかかりません。

3.ボーナス返済の見直し

「最初はよかったけど、ボーナス返済が厳しくなってきている」「会社の業績が悪化し、ボーナスがカットされた」など、ボーナス返済が負担になっている場合は、条件変更によりボーナス返済を見直すことも可能です。

ボーナス返済月の変更や、毎月返済・ボーナス返済の内訳の変更、ボーナス返済の取りやめができます。

ボーナス返済の見直しについても他の条件変更同様、手数料は不要です。

住宅ローン条件変更をする際の流れ


ここでは、住宅ローンの条件変更をおこなう際の流れ・手順について見ていきましょう。

金融機関によって多少違いはありますが、基本的には次の1〜4の流れです。

1.金融機関への相談


住宅ローンの条件変更を希望する場合は、まず、現在利用している金融機関へ相談をします。この際、自分の条件や希望条件について、できるだけ具体的なイメージを持ったうえで相談することが大事です。

たとえば、「住宅ローンの金利が高いと思うので、もう少し下げれませんか?」といった相談をしても却下される可能性が高いです。

それよりも、「現在、●●銀行の▲%の住宅ローンの借り換えを検討しているのですが、■%まで金利引き下げは可能ですか?」など、具体的な数字を出した方が、説得力がありますし、金融機関も真剣に検討してくれます。

2.条件変更の申請

各金融機関の申請書に必要事項を記載し、本人確認書類や収入証明書などの必要書類と共に申請をします。

3.審査

申請後、審査がおこなわれます。

金融機関により審査期間が異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。

4.条件変更の契約締結

審査通過後は、条件変更の契約を締結します。

金銭消費貸借契約の変更契約証書や印鑑証明書など、いくつかの書類が必要です(金融機関によって異なります)。

住宅ローン条件変更の際の注意点


住宅ローン条件変更に関する注意点もしっかりと把握をしておくことが大事です。

これらの注意点を知らずにいると、条件変更が上手くいかなかったり、損してしまう可能性もあります。

ここでは、以下7つの注意点について見ていきましょう。

1.事前準備をしっかりとおこない交渉する
2.金利引き下げにあたり審査が必要
3.返済が遅延している場合は利用できない可能性
4.金融機関によって条件変更の内容は異なる
5.金利プランの変更には制限がある
6.借り換えと比較すること
7.条件変更にも手数料がかかる

それでは、1つ目の注意点より紹介していきます。

1.事前準備をしっかりとおこない交渉する

金利引き下げの条件変更交渉をおこなう際は、事前準備をしっかりとしたうえで臨みましょう。

最低限、他行の住宅ローンの優遇金利に借り換えた場合のシミュレーションなどは頭に入れておくべきです。

情に訴えるのではなく、数字をもとに交渉できる準備が大事になります。

2.金利引き下げにあたり審査が必要


「返済が厳しいから。。」といって、必ず金利引き下げなどの条件変更ができるわけではありません。

条件変更にあたり審査があるため、審査に通らなければ希望の条件に変更できなくなります。

条件変更にも審査があることを覚えておきましょう。

万が一、審査に落ちそうな人は、落ちたときの場合のプランBやプランCを考えておく必要があります。

3.返済が遅延している場合は利用できない可能性

「審査」と直接関係することとして、返済が遅延している場合、もしくは、これまでに遅延した経験がある場合は、審査に通らない可能性があります。

なぜなら、金融機関としては貸し倒れリスクのある「遅延している人」にお金を貸すメリットがないためです。

これは、条件変更の審査に限ったことではなく、新規でローンに申し込む場合も同じことが言えます。

基本的には、遅延などがなく「しっかりと返済してくれる人」しか、お金を借りれないため、返済が遅延している人は審査が難しいと認識したうえで、相談した方がいいでしょう。

4.金融機関によって条件変更の内容は異なる

「金利プランを変動金利から固定金利へ変更したい」「ボーナス返済の見直しをしたい」「金利を低くして毎月の返済額を減らしたい」など、一言に「条件変更」といっても、その条件の変更内容はさまざまです。

金融機関によって条件変更の内容が異なりますので、自分が希望する条件に変更できない可能性もあります。

たとえば、三菱UFJ銀行住宅ローンの条件変更内容は以下のとおりです。

・返済額の減額、返済期間の延長
・返済額の増額、返済期間の短縮
・出産時の金利優遇(女性向け特典利用時)
・金利タイプの変更

金融機関へ条件変更の相談をする前に、どのような変更内容があるか事前に確認するようにしましょう。

5.金利プランの変更には制限がある

「変動金利から固定金利へ変更したい」など、将来的に金利プランの変更を考えている人も多いことでしょう。

ただし、金利プランの変更には制限があるため注意が必要です。

基本的に、変動金利適用中はいつでも固定金利に変更ができますが、固定金利適用期間中は変動金利へ変更することはできません。

もし、現在固定金利を選択している場合は、固定特約期間終了後に変動金利へ変更ができるようになります。

6.借り換えと比較すること

金利を下げ毎月返済額を減らす目的で条件変更を検討する場合は、借り換えと比較するようにしましょう。

条件変更だと希望の金利まで下がらない可能性がありますし、手数料の違いを考慮しても借り換えの方がお得なケースも多いからです。

他行の優遇金利もしっかりとチェックしたうえで、条件変更と借り換えを天秤にかけ、自分にメリットの大きい方を利用しましょう。

7.条件変更にも手数料がかかる

条件変更は無料でできるわけではなく、数千円〜数万円程度の手数料がかかります。

そこまで大きなコストではありませんが、無料ではないため注意が必要です。

事前に金融機関のホームページや窓口で条件変更に伴う手数料を確認しておきましょう。

ただし、住宅金融支援機構のフラット35のように、手数料が不要なケースもあります。

まとめ

今回は、条件変更の内容や特徴、流れや注意点などについて紹介いたしました。

あらためで、大事な点をまとめると、以下の4点が挙げられます。

・条件変更は借り換えや繰り上げ返済とは違う
・返済に余裕がある場合も余裕がない場合も条件変更は可能
・金利引き下げの交渉をする際には事前準備が大事
・返済が厳しい場合に条件変更で一時的に負担が軽くなる可能性

返済額等を変更したい場合は、条件変更も選択肢の1つとして検討してみましょう。

参考
住宅金融支援機構「月々の返済でお困りになったとき」
西日本シティ銀行「ローン条件変更」
三菱UFJ銀行「ご返済条件の変更」

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