住宅ローン減税とは~3年間延長!条件や計算方法と必要書類を不動産のプロが解説

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将来、自分だけの家を持ちたいけれど、ローンを返済できる自信がなく、不安だと考えている方は多くいることでしょう。

確かに住宅ローンの返済は長期化しやすく、高額なだけに、住宅ローンの利用につい二の足を踏んでしまうものです。

このように住宅ローンの利用で悩んでいる方にほど、住宅ローン減税はメリットのある制度です。

住宅ローン減税の制度を利用すると、税金を安くすることができます。

税負担が減る分、ローンの返済も楽になるでしょう。

今回は住宅ローン減税の特徴と仕組み、そのメリットなどについて解説します。

※2018年12月30日現在、住宅ローン現在は3年延長される方針で最終調整されています。

また本文に入る前に、家づくりにおいて最も重要なことを伝えさせてください。

マイホームを建てたい!と考えたら、何よりも先に始めなければならないことがあります。

それは、「出来るだけ多くの住んでいる地域に対応している住宅メーカーの資料集めすること」です。

ここだけの話、家づくりで後悔している人のほとんどは、この「住宅メーカーの比較」を怠っていたというケースが非常に多いのです。

例えば、5,6社見ただけで住宅展示場で一目惚れした家に決めてしまったり、営業の人の話に流されてしまったり・・・。

ほとんどの人にとって家は一生に一度の大きな買い物。

後から、改築や建て直しをすることになり、何千万円もの損をしてしまう方も実際に存在します。

そんな失敗をしないためにも、事前に多くの住宅メーカーのカタログを集め1度は比較してみることが何よりもまず最初にやるべきことなのです。

「でも数多くある住宅メーカーからカタログを取り寄せるなんて、時間もかかるし面倒くさい」

ほとんどの人がそう思うでしょう。

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それでは解説を進めていきます。参考にして下さい!

住宅ローン減税とは?条件や計算方法をプロが解説

住宅ローンといえば、住宅などを担保にすることでお金を借りられるローンのことです。

通常のローンと違って土地や建物を担保にお金を借りることになるので、もしもローンの返済が滞り、完済が困難になると、住宅を差し押さえられてしまうでしょう。

もちろん、完済できる分には問題はありません。

ただ、住宅ローンの返済というと10年から20年と長期化しやすく、長年にわたる返済は生活の負担になりやすいです。

住宅ローン減税とは、この住宅ローンを利用した方を対象に税金の負担を減らしてくれる制度です。

住宅ローン減税の制度を利用すると、住宅ローン残高の1%を所得税から控除してもらえます。

この控除の対象は所得税だけでなく、住民税にも及びます。そのため、控除される金額が高いと、所得税だけでなく住民税まで安くできるということですね。

この制度の目的は、住宅ローン利用者の金利などの負担を減らすことです。

もともとは最大控除額の限度は10年で最大200万円までだったのですが、平成26年4月より消費税の上昇を理由に10年で最大400万円まで控除できるようになりました。

年間の控除限度額は40万円まで、控除期間は10年となるため、最大で400万円まで控除できるということですね。

ただし、認定長期優良住宅や認定低炭素住宅などの認定住宅の場合、毎年の控除限度額が50万円まで上がるため、最大控除額は10年で500万円になります。

関連記事⇒長期優良住宅とは~補助金の申請方法や基準とメリットを分かりやすく解説

住民税の控除額も、成26年4月以降より年間で9.75万円の上限が13.65万円まで上がりました。

住宅ローンを利用すると、確かに返済が大変になります。

ただし、その代わり所得税や住民税の負担が減るため、住宅ローン減税は高所得で税金が高いと感じている方ほど恩恵のある制度です。

住宅ローン減税の計算方法


住宅ローン減税を利用することで、税金が安くなるのですが、それは具体的にどのような仕組みで減税されるのでしょうか?

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まず減税の仕組みですが、住宅ローン減税では住宅ローンの年末残高の1%の金額が控除されます。

仮に年末の住宅ローン残高が1,000万円とした場合、その1%は10万円となりますので、控除される金額は10万円となりますね。

この時、ローンの利用者の年収が500万円で、所得税が20万円、住民税が30万円と仮定したします。

その場合、所得税が10万円まで控除されるので、税負担が50万円から40万円まで減ります。

では、住宅ローンが2,500万円とし、控除額が25万円だった場合はどうなるのでしょうか?

このケースだと、所得税よりも控除額の方が高くなってしまうので、所得税の負担がまず0円になります。

そして、余った5万円は住民税で控除できるので、住民税が30万円から25万円まで減りますね。

合計すると、住宅ローンの金額が2,500万円の場合の税負担は25万円となり、住宅ローンが1000万円の人よりも税負担が軽くなります。

これは単純なシミュレーションですが、住宅ローンの残高が違うだけで、税金の額が全く違うことがわかりますね。

このように、住宅ローン減税を利用すると、年末の住宅ローン残高が高額な方ほど、税金を安くできるというメリットがあります。

住宅ローン減税の制度を利用することで節税に成功すると、払い過ぎた所得税が還付され、翌年以降の住民税が安くなります。

税金が安い人は住宅ローン減税の恩恵を受けにくい?

住宅ローン減税のメリットは、住宅ローンの残高に応じて所得税や住民税を節税できることです。

ただ、あくまで税金を安くすることを目的にした制度となるため、税金が安すぎると恩恵が少ないというデメリットがあるのですね。

例えば、年収が300万円未満で、所得税と住民税を合わせてもそれほど高額ではないという方の場合、住宅ローン減税の枠が余ってしまうので、減税の効果を最大限活かすことができないのです。

仮に住宅ローン減税で20万円税金を控除できるとした場合、少なくとも所得税と住民税の合計が20万円を超えないと、住宅ローン減税の枠を使いきれません。

税金は高所得な方ほど高くなる一方で、低所得だと安くなるものです。

仮に年収が200万円とすると、所得税と住民税を合わせてもギリギリ20万円に届くか届かないかといったところです。

税金が20万円を超えているなら、まだ住宅ローン減税の控除枠を使いきれるでしょう。

しかし、税金が控除枠に達していないと、枠が余ってしまう分、節税の効果が減ってしまいます。

例えば、住宅ローン減税の制度を利用することで20万円まで控除できるとしても、所得税と住民税の合計額が15万円と控除枠よりも低いと、5万円の余りが出てしまうのですね。

この余った部分についてですが、翌年以降に繰り越して再利用することはできません。

要するに、税金が安すぎると、せっかく住宅ローン減税を利用しても、控除額をすべて有効には活用できないということです。

このように、住民税と所得税を合わせても住宅ローン減税の控除枠を使いきれない恐れがあるので、税金が安い低所得な方からすると住宅ローン減税の恩恵は少ないでしょう。

もっとも、住宅ローン減税の枠が余るということは、所得税と住民税が無くなるということですから、まったく恩恵が無いわけではありません。

住宅ローンの返済額が家賃と同じ程度で、尚且つ税負担が無くなるなら、将来住宅が自分のモノになる住宅ローンの方が良いと考えることもできます。

低所得だからといって、住宅ローン減税のメリットがないわけではありません。

やり方と工夫次第では、低所得であっても住宅ローン減税はメリットのある制度です。

住宅ローンの組み方や目安は下記の記事で詳しく解説をしています。

関連記事⇒住宅ローンはいくらくらい借りられる?簡単シュミレーション3ステップ

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住宅ローン減税の対象になる条件


住宅ローン減税は、住宅ローンを利用している方を主に対象としている制度です。

ただし、住宅ローンを利用している方ならば、誰でも受けられるというものではないので注意してください。

住宅ローン減税を利用するためには、利用するための要件を満たす必要があります。

その要件というと、自らの居住を目的に住宅を使用していること、住宅の床面積が50㎡以上であること、耐震性能を有していること、さらに借入期間や年収についても細かく要件があります。

まず、住宅ローン減税の対象は、居住を目的にした住宅購入のためのローンとなります。

要するに、投資目的で購入した住宅では、減税は受けられないということですね。

たとえ居住目的であっても、住民票がない住宅だと認められないです。

例えば、住民票がない別荘やセカンドハウスなどは減税の対象外になります。

さらに、建物についても床面積が50㎡以上は必要という要件があります。

50㎡というと、だいたい平均的な一戸建ての床面積となります。

普通に家を建てる分には認められるということですね。

そして、これは中古住宅を購入する場合の要件なのですが、住宅ローン減税を受けるためには耐震性能が必要です。

建築基準法があるので、新築の住宅の場合はすべて耐震性能があります。

ただし、建築基準法が改正される前に建てられた住宅の中には、基準を満たせるほどの耐震性能がない物件もあります。

そのような耐震性能のない中古の物件に関しては、住宅ローン減税が認められないということですね。

そのため、中古といってもここ20年以内に建てられた住宅ならば、耐震性能があるでしょうから問題はないです。

では、明らかに20年以上前に建てられた建物に関してはどうするべきなのでしょうか?

年代が古い建物に関しては、建築士などに相談し、耐震性があることを確認してもらいましょう。

第三者より確認してもらうことで、耐震性があることを証明できます。

耐震性があることを証明できるモノというと、耐震基準適合証明書や既存住宅性能評価書、既存住宅売買瑕疵保険などがあります。

たとえ古い建物でも、現代の法令の基準を満たした耐震性能があれば、住宅ローン減税は認められるということですね。

さらに、住宅ローン減税には借入や収入に関して細かい条件があるので注意しましょう。

その条件というと、借入の条件として償還期間が10年以上であること。

年収は3,000万円以下であることなど。

住宅ローン減税を利用する場合、償還期間が10年以上でないといけません。

最低でも、10年は返済するつもりでお金を借りないといけないということですね。

さらに、年収3,000万円以下でないと住宅ローンの控除は受けられません。ただし、ここで言う3,000万円とは所得のことです。

会社員で、年収が3,000万円を超えていたとしても、実際の所得額が3,000万円以下であれば住宅ローン控除は利用できます。

では、年収が3,000万円を超えている個人事業主の場合はどうなのでしょうか?

この場合、事業所得が3,000万円以下であれば住宅ローン減税を利用できます。

年商が3,000万円以上でも、必要経費が高く、事業所得が3,000万円を下回れば控除を受けられるということですね。

さらに、住宅ローン減税はリフォームにかかる費用についても対象になります。

このリフォームの控除についてですが、工事費が100万円以上でないと控除を受けられないなどの条件があります。

以上のように、住宅ローン減税には満たすべき要件があります。

これから住宅ローンの利用を考えている方は、要件を満たしているのか、よく注意しましょう。

参考⇒住宅ローン減税制度の概要|財務省

住宅ローン減税の手続き方法と必要書類


住宅ローン減税を利用するにあたり、まずは確定申告の手続きをしなければなりません。

確定申告のタイミングは、住宅を購入した翌年の2月中旬から3月中旬の確定申告の時期となります。

それまでに、住民票や登記簿謄本などの必要書類を準備してくおいてください。

確定申告は税務署で行うとして、その他の手続や書類の取得に関してはそれぞれ別個の機関で行うことになります。

まず住民票の取得は市役所で行ってください。

次に、「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」は金融機関で、「土地・家屋の登記簿謄本」は法務局で、不動産の売買契約書や工事請負契約書のコピーはそれぞれの売り主や施工会社より受け取りましょう。

会社員の方の場合、源泉徴収票が必要になりますので、忘れないように大事に保管してください。

これらの書類を準備した上で確定申告をすると、控除を受けた分、所得税が還付されます。

控除の額が所得税を上回っていれば、その分だけ住民税も控除されるので、翌年以降の住民税が安くなります。

所得税が還付される場合、確定申告の手続きをしてからだいたい1ヶ月半から2ヶ月後に、払い過ぎた分の金額が還ってきます。

会社員の方の場合、確定申告は一回行ってしまえば、翌年以降からは年末調整の対象になるので確定申告の手続きが不要になります。

翌年以降の手続きについてですが、税務署より「年末調整のための住宅借入金等控除証明書」と、金融機関から住宅ローンの残高証明書が送付されますので、それらを会社に提出してください。

これらの書類を提出すれば、あとは会社が手続きをしてくれるので、簡単に住宅ローン控除を受けられます。

住宅ローンの借り換えをする場合

住宅ローンといっても、どこから借りるかで金利が異なります。

時には金利を下げる事を目的に、借り換えることもあるでしょう。

では、もしも住宅ローンの借り換えを行った場合、住宅ローン控除についてはどのように扱われるのでしょうか?

まず結果から述べるなら、たとえ借り換えをしたとしても住宅ローン控除は受けられます。

ただし、住宅ローン減税の制度を利用するためには、条件があるので注意してください。

この条件についてですが、借り換え先の住宅ローンが当初借り受けたローンからの借り換えであること、新規の住宅ローンの償還期間が10年以上であることなど。

例えば、最初の住宅ローンの償還期間が10年以上であるのに対し、借り換え先の新しい住宅ローンの償還期間が10年未満だと、住宅ローン減税を受けられないということですね。

さらに、住宅ローン減税の期間は最大で10年であり、借り換えをしたからといってその分だけ延びるというものではありません。

たとえ住宅ローンの借り換えをしても、住宅ローン減税の期間が延長されるわけではないということですね。

住宅ローンの借り換えをすると、借り換えの手続きにかかる費用が加算されることで、借り換え後にローンの残高が増えることがあります。

この増えた分ついては調整されるので、借り換えによってローン残高が増えたからといって控除額が上がるというわけではありません。

住宅ローンの借り換えを利用して住宅ローン減税の期間を延ばす、控除の額を増やすなどの行為は認められないので注意しましょうね。

住宅ローンの繰上返済をする際の注意点


住宅ローンを繰上返済すると、その分だけ早く住宅ローンを完済できます。

ただし、住宅ローン減税の制度を受けている場合、注意点があります。

まず、繰上返済をすることで住宅ローンの返還期間が短縮され、当初予定されていた10年以上の期間が10年未満まで短くなると、住宅ローン減税の要件から外れてしまうのですね。

そのため、繰上返済をする場合は、返済期間が10年以上になるように調整した方が良いでしょう。

返済期間が短縮されないように少額ずつ繰上返済をする、もしくは住宅ローン減税の期間が終了した後に繰上返済をするなどの対策を取ることで、控除を最大限活かすことができます。

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住宅ローン減税まとめ

住宅ローン減税を利用することで、住宅ローンの返済にかかる負担を減らすことができます。

控除される額が高いと、その分だけ所得税や住民税が安くなるので、高所得者ほど住宅ローン減税を利用するメリットがあります。

ただし、所得が3,000万円を超えると住宅ローン減税を受けられないなどの要件があるので注意しましょう。

要件をすべて満たし、確定申告で住宅ローン減税の手続きを済ませば、税金の負担を軽くすることができます。

これから住宅を購入する予定がある方にとって、住宅ローン減税はとてもお得で役に立つ制度なので、ぜひ利用しましょう。

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