建売住宅のメリットとデメリット~プロが教える注文住宅との違いと注意点

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建売住宅って、注文住宅に比べるとびっくりするくらい安いですよね。

土地と建物込みなのに、注文住宅の上物と同じくらいの値段なんてこともあります。

価格の安さからか、「建売はできれば避けたい」「注文住宅が理想だけど予算上、仕方なく建売にする」なんて人もいるでしょう。

つまり建売住宅ってあまりいいイメージがないんです。

でも建売住宅にだってメリットはあります。

もちろん「安さ」が一番の魅力ですが、今回は建売住宅の5つのメリットについて挙げていきます。

注文住宅との違いやデメリットについても説明しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

また本文に入る前に、家づくりにおいて最も重要なことを伝えさせてください。

マイホームを建てたい!と考えたら、何よりも先に始めなければならないことがあります。

それは、「出来るだけ多くの住んでいる地域に対応している住宅メーカーの資料集めすること」です。

ここだけの話、家づくりで後悔している人のほとんどは、この「住宅メーカーの比較」を怠っていたというケースが非常に多いのです。

例えば、5,6社見ただけで住宅展示場で一目惚れした家に決めてしまったり、営業の人の話に流されてしまったり・・・。

ほとんどの人にとって家は一生に一度の大きな買い物。

後から、改築や建て直しをすることになり、何千万円もの損をしてしまう方も実際に存在します。

そんな失敗をしないためにも、事前に多くの住宅メーカーのカタログを集め1度は比較してみることが何よりもまず最初にやるべきことなのです。

「でも数多くある住宅メーカーからカタログを取り寄せるなんて、時間もかかるし面倒くさい」

ほとんどの人がそう思うでしょう。

そこでぜひ活用してほしいのが、SUUMOのカタログ一括請求サービスとNTTデータグループが運営する家づくりのとびら

マイホームの建設予定地を入力するだけで、そのエリア対応の住宅メーカーのカタログをスマホから簡単に取り寄せることが出来ます。

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「予算的にハウスメーカーは厳しい。。。」

「絶対に知名度のある会社がいい!」

このように先入観を持つのではなく、まずは必ず1度出来るだけ多くの住宅メーカーに目を通して下さい。

最初は比較対象じゃなかった会社や、名前も知らなかった会社が実は自分たちにとってはベストな住宅メーカーだったという方は非常に多いです。

後から取り返しのつかない後悔をしないよう、面倒くさがらず資料を取り寄せてしまうことをおすすめします。

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それでは解説を進めていきます。参考にして下さい!

建売住宅の5つのメリット

まずは建売住宅のメリットから見ていきましょう。

①建売住宅は注文住宅と比べて価格がお手頃

建売住宅の魅力は、なんといっても価格が安いことでしょう。

住宅金融支援機構の調査だと、2017年度の住宅取得資金の平均は、注文住宅(建物のみ)が3,359万円なのに対し、建売住宅(土地込み)は3,337万円。

参考⇒2017年度の住宅取得資金|住宅金融支援機構

一方、不動産経済研究所によると、同年の新築マンションの平均価格は4,739万円です。

参考⇒首都圏マンション市場動向|不動産経済研究所

建売住宅は、「新築」の中でも一番安く購入できるんですね。

しかも注文住宅と新築マンションに比べると、かなり割安です。

住宅取得費用は、近年、年収の6~7倍が平均となっています。

年収500万円の人も、場所によっては年収400万円の人も、建売住宅であれば夢の「土地付き新築一戸建て」を持つことができるということです。

年収が高い人も住宅にかける費用を安く抑えることができれば、その分、教育費や趣味にお金をまわすこともできます。

②注文住宅と違って建売住宅はすぐ入居も可能

建売住宅と注文住宅はよく比較されますが、金額だけでなく、入居できるまでの期間も大きく異なります。

注文住宅は、土地がない場合はまず土地を選んでから建物のことを考えなければいけません。

そこからハウスメーカーの決定、構造、間取り、設備、外構…と決めていき、結果として建物が完成して入居できるまでは半年や1年かかることはよくあります。

一方、建売住宅だったら、完成済みのものなら即契約、段取りが出来次第、即入居できます。

建設中に契約することもありますが、その場合でも2~3カ月の内には住み始めることができるでしょう。

新居を作ったり、選んだりしている時間が長いということは、その間家賃もかさみます。

家賃は掛け捨てのようなものですから、住宅を取得することが決まっていたら1年でも早くローンを返済したいですよね。

注文住宅が完成するまでの期間については下記の記事で詳しく解説をしています。

関連記事⇒注文住宅の施工期間はどれくらい?注文住宅をつくる工程や期間、注意点

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③建売住宅は実物を見て購入できる


注文住宅は自分で自由設計ができるとはいえ、何も見ずにハウスメーカーと契約し、予算を確定しなければなりません。

モデルハウスなんてものも当然ありません。

そのため出来上がってみて、「こんなはずじゃなかった…」「イメージと違う…」なんてこともけっこうあることなんです。

自分の想像の中で「あーでもないこーでもない」と間取りや外観を作るのって、実はすごく難しいこと。

例えば手持ちサイズの外壁サンプルを見て、「これいいなぁ」と思っても、外壁一面に張り巡らされたときには印象がガラリと変わります。

また細かいところだと、「トイレの収納が高くて届かない…」「コンセントこんなところにあっても使わないし」「壁紙の色を奇抜にしすぎた…」など、注文住宅には自由設計だからこその「失敗」って結構あるんです。

自由設計できるのはメリットではありますが、必ずしも想像を形にできるわけではありませんからね。

その点、建売住宅は「実物」を見てから購入することができます。

間取り図を見ただけでは、開放感や質感、住みやすさなんて正直わからないです。

実際に触って、歩いて、体感してから購入するので、「イメージと違う」なんてことはそうそうありません。

注文住宅の住宅展示場については下記の記事で詳しく解説をしています。

関連記事⇒住宅展示場やモデルハウスに行く前と行ってからのチェックポイント11つ

④注文住宅より建売住宅の方が立地がいいことが多い

建売住宅って、一度に何棟か分譲しているケースが多いですよね。

分譲会社は一軒一軒別のところに建設するよりも、ある程度まとまった場所に何棟か建てた方が建材の一括発注や一括運送ができるためコストカットできるからです。

でも大きな土地を買って、何棟もの家を買主も決まらぬまま建てるのって、分譲会社側のリスクが大きいと思いませんか?

売れなかったら大赤字です。

そのため分譲会社が建売住宅を建てるときに一番に考えるのが、「土地の立地」なんです。

住まいにもとめるのは、まず「立地」っていう人が多いですよね。

極論でいってしまえば土地さえよければ、家は売れるんです。

逆にいえば、建売住宅は立地がいいものがほとんですが、その他の点は十分に見極める必要があるともいえます。

注文住宅の土地探しについては下記の記事で詳しく解説をしています。

関連記事⇒理想の注文住宅を建てるために!土地探し方のポイントやその後の工程と流れ

⑤建売住宅は売却時にも需要が期待できる


先ほどの話に通じるところがありますが、買主も決まっていない中、建物を建てるのってリスクが大きいんです。

そのため分譲会社は土地選びには慎重になるというのは、前述の通りです。

その他に「売れない」リスクを避けるためにしているのが、「万人ウケ」する間取りにすることだといえます。

つまり建売住宅を購入する可能性が一番高いファミリー世帯に、一番需要がある間取りにするということです。

建売住宅をいくつか見たことがある人はわかると思いますが、判で押したみたいに「3LDK」「1部屋の大きさは5畳~7畳ほど」「対面式キッチン」「お風呂は2畳サイズ」の家だと思いませんか?

それはこれらの条件が、一番ファミリー世帯に需要があるからです。

つまりこの条件を満たせば、「誰かが買ってくれる」ということですね。

それはその家が中古になって売り出すときにもいえることです。

流行り廃りはあれど、このような間取りはいつの時代にも需要があるものです。

建売住宅は土地の立地も基本的にはいいですから、買い替えを検討するときにも「売れない」リスクというのは低いと考えられます。

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建売住宅の6つのデメリット

建売住宅のメリットを見てみると、「あれ?建売もなかなかいいかもしれないなぁ。」なんて思った人もいるのでは?

しかし何においても、いい面に加えて悪い面はあるもの。ここからは建売住宅のデメリットも確認してみましょう。

①建売住宅は外観や内装にはある程度の妥協が必要

注文住宅との違いで一番大きいのは、外観も内装も自分で決めることができないという点でしょう。

「家を建てるのが夢だった!」という人には、既存の家を買うという建売住宅はちょっと理想とは違うかもしれませんね。

メリットのお話で何度かいいましたが、建売住宅は「万人ウケ」を第一に作っている建物です。

そのため外観も内装も、こだわりを捨てれば住みにくいことはありません。

最近の建売住宅はいい意味で「建売っぽさ」がなく、デザイン性にも富んでることもあります。

でも「こだわりを入れたい!」「ここだけは譲れない!」なんて人には、やはり建売住宅は不向きだといえます。

②建売住宅はオプションが高額


自分の好きなようにデザインできないといっても、建築前だったらある程度の「こだわり」をいれることもできます。

例えば床や建具の色を変えたり、間取りを少し変えたり、食洗器や床暖房などの設備を追加したりですね。

でもこれらは全てオプションとなり、費用は高額になります。

建売住宅は、同じような間取りで、同じようなものを使っている家をたくさん作っているからこそ安く売ることができるんです。

大量発注、大量運搬によるコストカットですね。

そのため、「規格外」のものは決して安くはなりません。

せっかくお手頃な建売住宅を買うのに、色々オプションを付けてしまうと一気に価格も跳ね上がります。

「こだわりたいけど、価格は安くしたい」のであれば、ローコスト住宅ならぬ「超」ローコスト住宅を扱っているハウスメーカーにも足を運んでみるといいかもしれませんね。

注文住宅といっても、値段はピンキリ。

建売住宅に近い価格でも、設備や構造などにお金をかけなければ、自由設計できる可能性はあります。

③注文住宅と違って工事の過程を見ることができない

建売住宅は多くの場合で、「出来上がった家」を買います。

完成前に契約することもありますが、その場合でも大方完成しているというケースが多いでしょう。

注文住宅は、当然ながら更地の段階から、地盤改良、基礎工事、棟上げ、完成まで全て見届けることができます。

所有者が工事の過程を見に来るのって、現場の大工にとっては結構プレッシャー。

逆にいうと所有者がまだ決まっていない建売住宅はそのプレッシャーがないので、大工が手を抜いてしまうという可能性もあるということです。

いわゆる「手抜き工事」がおこなわれていたとしても、誰も把握することはできません。

しかも出来上がった後には、その痕跡は壁の中。

もし欠陥住宅だったとしても、目に見えるところは丁寧に仕上げるでしょうからね。

もちろん多くの建売住宅が、そんなことはしていないはずです。

ただ注文住宅に比べて、そのリスクは高いという認識は持つ必要があります。

④建売住宅は隣地との距離が近いからご近所付き合いが大変

民法には、「建物を建てるときには、土地の境界から外壁まで50㎝以上開けなければならない」との規定があります。

民法の規定通りだとすれば、お隣も同じく50㎝以上開いていますから、隣地の家とは1m以上の距離があるはずです。

でも建売住宅って、きっちきちに建っていません?

窓から手を伸ばせば、お隣の外壁に触れられるほどの距離なこともありますよね。

では「法律違反なのか?」というとそうではなく、「50㎝」の基準は、「隣地の許可がある」「周りの慣習に従う」などの理由によって、必ずしも守らなければならないわけではないんです。

建売住宅は、どれか1軒だけが隣地との距離が近いわけではありません。

「お互い様」なんです。

そのため「隣地の許可がある」「周りの慣習に従う」という点を満たしていると判断でき、多くの場合で「きっちきち」に建てられてしまうんですね。

でも法律的に良くたって、距離が近いのは圧迫感があるものです。

通風や日差しも少なくなるでしょう。

また隣地が近すぎるということは、将来的には、同じ大きさの家が建てられない可能性があるというリスクもあります。

例えば将来お隣が更地になって、こちらは建て替えをしようとするとき、隣地から「境界から50㎝開けてくれ」といわれれば従わざるをえません。

「隣地の許可」も「周りの慣習」もなくなっている状態ですからね。

また隣地が近ければ、せっかくの戸建てでも生活音には気を遣わなければなりませんし、いいことはありません。

⑤注文住宅に比べると資産価値が低い

メリットとして「売るときに需要が期待できる」ことを挙げましたが、確かに需要が高い間取りなので、その点は売れやすいといえます。

しかしそもそもの「価値」としては、注文住宅に劣るとの認識は必要です。

「お手頃」な家は、使われている資材や設備もやはり「お手頃」。

全てにこだわっている注文住宅に比べて価値が低いのは、しょうがないことでもあります。

ただ「注文住宅に比べて」資産価値が低いだけであって、売却時に「建売住宅だから」といって相場から著しく下がることはないでしょう。

日本は建物より土地の価値の方が高いものです。

建物は経年劣化するので、将来的に「土地値」になるという点では、注文住宅も建売住宅も同じです。

しかし建物が最初に持つ価値と、その価値が落ちるスピードについては、建売住宅と注文住宅には大きな違いがあるといえます。

一戸建て住宅やマンションの資産価値については下記の記事で詳しく解説をしています。

関連記事⇒戸建てとマンションどっちがいい?資産価値や維持費、固定資産税の違いと7つの比較ポイント

⑥建売住宅はリフォームが難しい


家の工法の話になりますが、建売住宅は「柱」や「梁」を使った在来工法ではなく、「2×4(ツーバイフォー)」などの「壁」で支える構造を採用するケースが多いです。

「2×4」などの工法は、簡単にいうと、事前に工場で規格にカットした壁を現場で繋げていくものなので、工期が短いという特徴があります。

割りばしと折り紙で箱を作るとなると、割りばしで枠を作って、そこに折り紙を張り合わせて、と時間がかかりますよね。

折り紙だけではペラペラですから、強度を増すためには、割りばしと割りばしの間にも割りばしを入れるべきでしょう。

それが厚紙で箱を作るとなれば、厚紙を張り合わせるだけだから簡単です。

それぞれの工法は、そんなイメージですね。

もちろん割りばしが在来工法、厚紙が2×4など壁を主軸にした工法です。

たくさん、早く、安く、家を作りたい建売住宅には、壁を主軸にした工法はうってつけなんです。

この工法が構造的に問題なのかというと、そうではありません。

アメリカでは主流の工法ですし、耐震性も高いです。

しかしこの工法の難点なのが、リフォームに向かないという点です。

在来工法だったら、「柱」と「梁」が構造の主軸となっていますが、「2×4」などの工法は「壁」が主軸となっていますから、基本的に壁をなくすことができません。

折り紙は外せても、厚紙は構造上外せないんです。

家族構成や家族年齢によって、「住みやすい家」というのは移り変わっていくものです。

例えば、

  • 子どもたちが独立したから、3LDKだったものを2LDKにしたい
  • 1部屋無くして、リビングを広げたい

このようなリフォームは、壁を壊せない工法では難しくなってしまいます。

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建売住宅のメリットとデメリットまとめ

いかがでしたか?

「やっぱり建売は良くない」「いや、意外と建売もいいかもなぁ」など、それぞれの意見があでしょう。

建売住宅のメリット・デメリットをしっかり把握できたあなたは、きっと何を選んでも満足のいく家になると思います。

結果的に建売を選んだからといって、「こだわりが無い人」「注文住宅を建てられない人」では決してありません。

いい面と悪い面を知った上で建売を選んだということは、ある意味「こだわっている人」であり、注文住宅を建てられない人ではなく「注文住宅を建てない人」です。

住まいは、年収や家族構成に加え、「何にお金をかけたいのか」「住まいに何を求めるのか」という「意向」も大事にするべきです。

そこからの結論が建売住宅ならば、それはこだわりを持って導き出した答え。

そこに住むご家族は、必ず幸せに暮らせるはずです。

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